夏の花1

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コバノセンナ

スモークサーモンの薄切り   8〜12枚 約120g
  ブロックから切るときは厚さ3mmを目安に
タマネギ(薄切り)            半個 約20g
レタス(サニーレタスでもよい)
好みで胡瓜スライス半本分、飾りにプチトマト、レモン
ドレッシング材料
  バルサミコ酢      大さじ2杯
  ピュアオリーブオイル 大さじ5杯
  レモン汁         小さじ1杯
  塩・コショウ       少々

材料(4人分)

マメ科センナ属(カワラケツメイ属、カッシア属)
原産地 南アメリカ 常緑中木
花期間 10月〜12月
緩下剤として古くから東洋や西洋で使われていた「センナ」は別種のインド産のチンネベリー・センナやエジプト産のアレキサンドリア・センナです。花を観賞するものは、このコバノセンナやモクセンナ、また「アンデスの乙女」という流通名で出回っているハナセンナです。
 センナ属の種類は多いのですが、熱帯で栽培されている花がピンク色のバライロモクセンナ(別名ピンクシャワー)というものもあります。

@レタスは手でちぎり、水洗いし、ザルに上げ水気を切っておく。
Aスモークサーモンは食べやすい大きさに切っておく。
Bタマネギは薄くスライスして、塩をしてしんなりさせ、洗って水気を 絞ります。辛味が好きならば塩をせず水にさらすだけでもよい。
Cドレッシングの材料をボールでよく混ぜ合わせ、塩コショウで味
 を調えます。
D上記の@〜Bの材料をCのドレッシングであえます。
E器に盛り、好みの飾りをします。 あればケイパーを適量散らし
 ても良い。またオリーブの実の塩漬けの輪切りも合います。

豆知識

作り方

この鹿鳴館のメニューは家庭向けではないようですので、代わりに簡単メニューを
一つ。

スモーク・サーモンのサラダ

レシピ

大内候子(おおうち きみこ)著(中央公論社「うまいもの帖」より抜粋)

大内候子 エッセイスト 1949年生まれ 愛媛県出身

 ある晩秋のことであった。
「鹿鳴館の晩餐会のメニュを再現した『鹿鳴館の夜』が催されるそうですが、ご都合はいかがですか」と、知人からの電話。鹿鳴館時代といえば、ファッションに関しては錦絵などでお馴染みであるが、料理はどのようなものだったのであろうか、との好奇心から、即座に快諾した。
 数日後レストランから届いた招待状は旧字体と片仮名の候文。すでに鹿鳴館調である。
 晩餐の主催者は、石黒孝次郎氏、中近東や地中海出土の古美術のコレクターとして、また同時に古美術商としても高名であった石黒さんは、東京・芝のフランス料理店「クレッセント」の経営者でもあった。
 その夜、イギリス後期ヴィクトリア風の五階建ての建物、クレッセントハウスに着いた私たちは、玄関で正装の石黒さんたちに出迎えられ、レストランというよりも、むしろヨーロッパの貴族の邸宅に招かれたかのような印象を受けた。
 広い玄関ホールに続く、オーク材の床にペルシャ絨毯、天井のシャンデリア、飾り棚など、落着いた雰囲気のゆったりとしたサロンで、まず、食前酒のシャンパンとアミューズ・グール(お通し)。
「私の祖父母が鹿鳴館に出入りしていた頃のメニュが三十枚ばかり残っておりましたので、それを復元してみたらおもしろいのではないかと、七年前にはじめたのです」
 壁の額には当時の、さまざまなメニュが飾られてある。
 ダイニングルームに入ると、席には、晩餐のメニュと、さらにもう一枚。こちらには、室内楽三重奏の演奏曲名が記されてあった。
 所蔵の年代ものの食器類も宴再現の一翼を担ったようで、ナイフ、フォークなどの銀器はマッピン・アンド・ウェップ社十九〇六年製、磁器はイギリス・スポード窯の十九世紀製。英国のウィンザー公がプリンス・オブ・ウェールズ時代に来日された折にもこの器が用いられたそうだが、その時、公は「私のおばあさんがもっていたものと同じ器です」といわれた由。
 表に金箔、内に秋草の絵のメニュは、左にフランス語、右には日本語で、料理とお酒の名前が記されていた。日本語は右書きの漢字表記、その下には現代語訳が、こちらは左書きに記されていた。
 その料理とは、
凝汁寄鶉雁肝詰(鶉とフォアグラのゼリー寄せ)
魚介肉製海草蒸(帆立貝の海草蒸)
清羹汁雉子製(雉のコンソメ柚子風味)
魚肉鰕擂身製掛汁(伊勢海老セルヴラ キャヴィア添バターソース)
冷製新鮮鮭製生野菜(ノルウェー産生鮭のサラダ)
獣肉羊鞍下肉麦粉重包焼(仔羊鞍下肉のパイ皮包焼 マデーラソース)
三鞭酒氷寄(シャンペンのソルベ)
鳥肉鶏胸肉製網傘茸入紙包焼(ブレス産鶏の胸肉モリーユ入紙包焼)
蔬菜温製野菜製麦粉入(温製野菜のガトー)
獣肉牛背肉塩包焼(特選牛フィレの塩包焼)
製菓牛乳寄氷菓(抹茶アイスクリームタンバル入)
砂糖菓子(砂糖菓子)
珈琲(カフェ)
 鮭のノルウェー産は当時の鹿鳴館のメニュにもフランス語で明記されているが、鶏の産地ブレスは記されていない。また野菜のガトーとはガトー(菓子)ではなく型に入れて仕立てる料理法のことである。
 ワインは、白が「マコン・シュペリュール76」、赤は「シャトー・シャルマイユ78」、さらにモエ・エ・シャンドンのシャンパン、食後のリキュールであった。
 外国人の賓客たちに、日本が決して野蛮な後進国ではないことを示すための、国威のかかったご馳走の数々、素材も料理法も超一流揃いの正真正銘のフルコースは、一品ずつの量を加減してあるとはいえ肉料理だけでも三品。ダンスをしなくとも食事だけで優に三時間はかかった。
 それにしても、あの鹿鳴館の時代、百年以上も昔の明治の淑女たちは、これらの料理をすべて食べることができたのだろうか。最高級の仔羊肉も果たしておいしいと思ったのだろうか、などの思いがちらっと頭を過ぎった。
 あの晩餐からもう十八年が経つ。この知人も石黒さんも逝き、今はクレッセントの経営者
も変ったと聞いた。

福岡市立植物園にて(2007年11月24日)

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ケイパー(ケッパー)はスペイン産のケイパーの木の花のつぼみを
酢漬けにしたピクルスです。スモークサーモンとの相性抜群です。
バルサミコ酢は葡萄を原料としたイタリア産の良い香りの食酢です。
 これらはスーパーなどで瓶詰で売っています。

味の華

鹿鳴館の晩餐