夏の花1

HOMEへ

写真はクリックすると1024×768ピクセルの壁紙サイズの画像がでます

今日の花・味の華目次へ

季節の花・味の華ー冬の目次へ


牛肉しゃぶしゃぶ

レシピ

材料(4人分)

牛肉薄切り(しゃぶしゃぶ用)     600g〜800g
白菜                    1/4
青菜(菊菜または水菜)    1束
長ネギ                   1本
人参                  10cm(1/4本)
エノキ茸                  1袋
しらたき(糸こんにゃく)          1袋
(だし汁)
  出し昆布              10cm×2
  酒                  100cc(1/2カップ)
  塩                  小さじ1/2
(つけダレ)
 ポン酢、しゃぶしゃぶ用ごまだれ
 薬味に刻みネギ、紅葉おろし

作り方

@野菜などの仕込み
 白菜は軸の部分は削ぎ切りに、葉はザク切りにする
 青菜は水洗いして汚れを落とし、根を切りすて、4cm位に切る
 長ネギは洗って1cm位の斜め切りにする
 人参は薄い輪切りにし、あれば型抜きをする。
 エノキ茸は根元を切り捨て、食べやすい大きさに分ける
 しらたきは洗ってざるに上げ食べやすい長さに切って水気を取る
 (以上の材料と牛肉薄切りを大皿に盛っておく)
A人数分のつけ皿に好みのタレを入れ、薬味も入れる
B土鍋に8分目くらい水をはり、昆布を入れる(昆布だしの素でも可)
 火を点け、だし汁が煮立ってきたら昆布を取り出し、だし汁に酒と塩を
 加え、火を弱める。
C野菜類を適宜鍋に入れ、煮えてきたら各自牛肉を箸でなべの湯で
 軽く振り洗い、少し色が変ったら引き上げ、好みのつけダレで食べる。
 野菜も煮えたら順にタレをつけて食べる。

*しゃぶしゃぶは中国北東部の羊肉を用いた鍋料理が原型とされる。戦後、引揚者
から話を聞いて、牛肉を使うなべ料理として大阪のレストラン「スエヒロ」が昭和27年
に牛肉のしゃぶしゃぶという名前の料理として出したのが始まり。あっというまに有名
になり全国にひろまった。

味の華

しゃぶしゃぶ

リーガル・ベゴニア(リーガース・ベゴニア)

シュウカイドウ科ベゴニア属 多年草
原産地 園芸種 球根ベゴニア(南米原産)と
     根茎性ベゴニア・ソコトラ(ソコトラ島
     原産)を交配したもの
花期間 耐寒性がなく温室で11月〜3月
別名  エラチオール・ベゴニア
 ドイツの園芸家リーガー氏が多くの品種を育成したため、この名前がつきました。日本には1960年代(昭和40年前後)に導入されました。四季咲きのセンパフローレンス種よりも花が大きく豪華です。もっとも球根ベゴニアの花の大きさ豪華さには及びませんが…。冬になると花屋さんの店頭を賑わすお馴染みの花です。

(補足) この一文が書かれたのは1996年冬です。磯村隆文は大阪市第16代市長です。
朝子さんは美人で良妻賢母、磯村氏の前妻で病死。朝子さんと筆者(徳岡孝夫)が幼稚園の同級で幼馴染の関係。 磯村氏と筆者は戦後すぐに中学生のとき偶然出会い意気投合して親友になる。大学卒業後、磯村氏が勤務した職場に朝子さんがいて職場結婚。この関係で筆者徳岡夫婦と磯村夫婦は親密な交際をした。磯村氏は去年(2007年)11月に死去。

季節の花・味の華ー冬の目次へ

 肉屋に霜降り肉を超薄切りにさせ熱湯の中で振り洗いするなどの贅沢は、敗戦後しばらく関西人にさえ発想し得ないものだった。貴重な牛肉が手に入れば即すき焼きであり、とにかく何もかもブチ込み、最後はごはんかうどんを入れ鍋に一物も残さず食べ切る。それが唯一の食べ方で、脂身ひとつ残っていない鍋を囲んで「ああ戦前に戻った」と完全に満足していた。
 だから、私のしゃぶしゃぶ初体験は、関西で流行り始めてから三年か四年、長くても五年以内のはずである。「しゃぶしゃぶという鍋料理は美味しいらしい」と、話には聞いたことがあった。そして、ある年の大晦日、友の家に招かれ御馳走になったのが初めてだった。
 向うも当方も互いに二十代の若夫婦で、われわれは大阪市の南のほうの風呂もない1DKの府営住宅に住んでいた。友の家は南に二十分ほど歩いた大阪市営鉄筋アパートの二階か三階で、すでに男の赤ちゃんがいた。
 「正月料理なんて面倒なもの、お互いに止めようじゃないか。ウチでしゃぶしゃぶをするから来いよ」と誘われ、妻と一緒に暗い夜道を歩いていった。そのころ、日本の大晦日の戸外はシーンとしていた。どの家の台所にも灯があったが、出歩く人はいなかったし、マイカーが登場する前だから道路はガランとしていた。
・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・
 大晦日に他家に招かれるなんて、それまで一度もなかった。おまけに噂に聞くしゃぶしゃぶが出るという。どんなものだろう? どんな味なんだろう? 妻も私も一種のスリルを感じていた。
 記憶というのは不思議なもので、夫婦で懸命に思い出そうとしたが、その夜のことは牛肉に完全に占領されている。豆腐が出たか、春菊があったか、妻はなかったようだと言うし、私も思い出せない。ビールを飲んだはずだが、それさえ忘れた。しゃぶしゃぶ牛肉はそれほども美味しかった。記憶の熱湯の中に、次から次へ入っては口の中に消える肉の薄切りだけが浮ぶ。
 よほど肉の印象が強烈だったのだろう。わずかに覚えているのは、隣室に赤ん坊が寝ていたこと。座卓にガス・コンロを引き、沸騰する湯に牛肉を浸け、思わず箸から放すと「おい、放すな、こうやって食うんだ」と友が教えてくれたこと。醤油とサラダ・オイルと唐辛子に小口に切った葱のタレに浸して食べたこと。面白いように腹におさまったこと……。
 豆腐どころか会話さえ覚えていない。「おいしい、おいしい」以外は何も言わなかったと思う。たちまち肉は無くなった。二十代の健康な夫婦が二組寄って、戦中から戦後にかけての飢餓を覚えている胃袋で食うのだから、スピードも相当なものだったことだろう。
 朝子さんは冷蔵庫の中を探し、正月三が日のため買っておいた牛肉を全部出してきた。竹の皮を開け、四人はそれをペロリと平らげた。遠慮のない仲でなければ出来ないことだが、たとえ少々遠慮の必要な席であっても、あれは全部食べただろう。それほど旨いしゃぶしゃぶだった。
・・・・・・・・・(中略)・・・・・・・・・・・・・
 友の名は磯村隆文といい、いま大阪市長をしている。

徳岡孝夫(文芸春秋「舌づくし」・『朝子さんのしゃぶしゃぶ』より抜粋)

徳岡孝夫 ジャーナリスト 評論家 ノン・フィクション作家 エッセイスト
       「五衰の人――三島由紀夫私記」
       「アイアコッカ――わが闘魂の経営」
       その他著書多数
       1930年生れ 大阪市出身

大阪府服部都市緑化植物園温室にて
2008年1月18日