春の花

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ジョーイセルリア・カルメン

立原光代 (講談社「立原家の食卓」・「摘み草」より抜粋)

 昭和三十年代の後半に住んだ所では、摘み草ができました。
 草もちのよもぎもそうですが、のびる、たんぽぽ、芹、三つ葉、つくし、クレソンと、家の近くの山や野原に、素人の私でも目にとまるほどありました。主に立原と娘が摘んでまいりましたが、虫もついておらず、とても綺麗でした。
 ホタルやメダカなども近くの小川にいて、この鎌倉でもそのころはまだまだ自然が沢山あったのです。
 たんぽぽは、胡麻あえにして食べておりましたが、最初は知らずに、ゆでてすぐに作ってしまいました。何とその苦いこと、この苦みが美味しいのだといわれましても、口の中は、苦さでいっぱいで、味わうというものではありませんでした。
 ゆでて、水にさらしておき、翌日に食べますと、だいぶ苦みも取れ、食べやすくなります。 ドイツでは、生のままサラダに入れるという話を後年聞きまして、驚いたものでした。
 のびるは、ぬたにしたり、球根の部分を味噌をつけて食べました。
 摘み草は、沢山摘んできましても、料理をしてしまいますと、ほんのひとにぎりになってしまいます。でも、鮮度がよく、八百屋さんにあるものとは違う素朴な美味しさと香りがありました。
  ・・・・・・・・・・( 中略 )・・・・・・・・・・
 三つ葉は、野三つ葉でしたが、草むらの中でも三つ葉の葉はすぐに解ります。摘みたての三つ葉は、その場で口に入れたいほどのいい香りでした。味噌汁にも、他の実は入れずに、この三つ葉を充分すぎるほど入れたものでした。
 摘み草は、もちろん食べることも自然の美味しさで素晴らしいものですが、何といっても摘む時の楽しさです。採っても採っても目につく所にまだあるという、何とも楽しい作業です。
 春は陽なたぼっこを兼ねて、田のあぜ道や土手のまわりを歩くのは、今、このあたりではもうできないことです。
 土筆(つくし)のころには、広い野原いっぱいの土筆に目もくらむほどでした。土筆はどんなに沢山採っても、ガクを除き、細い茎(ずいき)だけを佃煮にしますと、何分の一にも減ってしまいます。でも、少々甘めに煮た佃煮は、春の味としかいいようがありません。


摘み草      立原光代

ヤマモガシ科(プロティア科)セルリア属
         常緑小低木
原産地 南アフリカ
花期間 2月〜5月
正式名 セルリア・フロリダ
別名 ブラッシング・ブライド(頬を染めた花嫁)
    管丁子(カンチョウジ)
 南アフリカが原産地ですが、オーストラリアで
品種改良が行われた園芸種です。
イギリスでチャールズ皇太子とダイアナ妃の結婚式の時にブライダルブーケの一つとして使われ、有名になりました。
カルメンはピンクですがホワイトの白花もあります。

@ベーコンは3等分に切る。
  タマネギはみじん切りにする。
  レタスは葉をはがして水洗いし大きめのくし型に切る。
A鍋にバターを入れ、タマネギみじん切りを炒め、ベーコンを加えて
  焦がさないようタマネギが透明になるまで炒める。
Bさらに薄力粉大さじ1を入れ、弱火で炒める。
Cグリーンピースの水煮300gとレタスを入れ、軽く混ぜ、次にチキン
  スープを入れ、砂糖大さじ2を入れ、弱火で煮る。
Dパセリとセルフィーユを入れ、塩で味の調整をして約15分ほど
  弱火で煮る。アクがでれば取り除きます。
E各自のスープ皿にとりわけていただきます。グリンピースとレタス
  の薄緑色とベーコンの赤の色合いがきれいです。

作り方

春色の緑が鮮やかな一品

グリーンピースとレタスのバター煮

レシピ

材料(4人分)

ベーコン薄切り          約5枚(100g)
レタス                1玉
タマネギ               1/4個
グリーンピース(水煮缶)     300g
バター                60g
薄力粉                大さじ1
チキンスープ     1.5カップ  約300cc
  (固形チキンブイヨン2ケを溶かしてもよい)
砂糖                 大さじ2
塩                   少々
パセリ                一枝
セルフィーユ(チャービル)     一枝

立原光代 随筆家 小説家・美食家の立原正秋の妻
       1927年生れ 神奈川県出身

大阪市長居植物園「早春の花展」にて
2008年2月27日

味の華

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